特集
 
川重テクノロジーのワークライフバランス − 未来へつなぐ働きやすい風土 1章〜2章(全4章)
 技術系社員が全社員の96%を占め、高度化する多様な技術的課題解決に取り組む当社では、従業員1人ひとりが納得して働ける職場環境や、チームワークと創造性を育むチャレンジングな風土を大切にしています。
 働きやすい風土があることや、新卒5年間離職率0%を達成していることなどが評価され、2018年11月に「ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰」を兵庫県勤労福祉協会 ひょうご仕事と生活センターより受賞しました。[表彰記事]
 表彰時に当社が評価された働きやすさを示す指標と、ワークライフバランスにつながる当社の環境や取組みを紹介します。
1. 働きやすさの指標
働きやすい環境や職場の雰囲気が好き!
 働きやすさは、2018年に実施した従業員満足度調査の結果にも表れています。
[Our Voices]
 「川重テクノロジーのここが好き」という問いでは、6割超の従業員が「働きやすい環境」や「職場の雰囲気」をあげています。
▲「Our Voices」設問1「川重テクノロジーのここが好き」
入社者の離職率が低い!
 川重テクノロジーでは、新卒入社者の過去5年間(2014〜18年)離職率※1が0%、過去10年間でも入社3年以内離職率は0%を達成しています。
※1離職率:過去5年間入社者のうちの離職者の割合。
▲ 2018年新入社員 若手社員が新風を吹き込む
2. ライフイベントに積極的に向き合える
  〜 自由度の高い育児休業 〜
 育児休業※2は、子どもが3歳になるまで取得できます。育児休業復帰後は、子どもが小学校を卒業するまでの期間、育児フレックスタイム制度※3の利用や、労働時間を30分単位で1日最大3時間まで短縮することもできます。対象となる女性社員では、育児休業取得率は100%、元の職場に元の職種で復帰する率も100%であり、育児フレックスタイム制度も、これまで全員が活用しています。
※2育児休業:満3歳になるまでの子を養育する社員に適用される。取得回数に上限はない。賃金は支給されないが、雇用保険から育児休業給付金が支給される。賞与は休業日数により減額されて支給される。 ※3育児フレックスタイム制度:小学校卒業までの子を養育する社員に適用される。10:00〜15:00の間に4時間のコアタイムを設け、7:00〜20:30の間で、対象者の意思により始業、終業時刻を選択することができる。
育児休業取得者インタビュー
 育児休業を取得し、復帰された男性女性各1名の社員に、育児と仕事の両立について語っていただきました。
■機械工学に関する受託実験を担当。
 第一子の誕生で、妻にも子供にも寄り添えるかけがえのない時間を
 過ごしました。
トータルソリューション推進部第二課
松井 規之さん
 男性の育児休業は身近に感じていましたし、会社に制度があり、社内に前例もあったため、迷うことなく休もうと決めました。上司面談で5ヶ月後の妻の出産予定を伝え、育児休業を希望したところ快く受け入れてもらえてうれしかったです。
 2ヶ月前から業務を調整しはじめ、2週間前には担当する業務を完遂し、手順書の整備も含めて業務の引継ぎを終えていました。
 予定日より1週間早く産まれ、育児休業申請日前に休みに入りましたが、あわてずに対応できました。育児休業給付の手続きは会社がしてくれたため、申請のわずらわしさはありませんでした。
▲ 松井 規之さんとお子さん
 復帰後は、負担の少ない業務から開始し、徐々に日常を取り戻せるよう課長やメンバー全員が配慮してくれました。
 育児は本当に大変だと感じました。育児のことがよくわからない一番大変な時期に妻の負担を軽くすることができましたし、出産直後から妻が体調を崩したため、長い育児休業で妻にも子供にも寄り添えたことは、とても良かったと思います。
 育児休業中の社員の情報や、事例の紹介があると、男性社員にも身近になります。また、業務を分散化させ、個人に依存させないことも大事だと思います。職場全体の理解は、とても大切だと思いました。
▲ 松井 規之さん
 
上司の課長:森本 貢浩さん
 育児休業に入りやすく戻りやすい体制に配慮しました。休業中は、1、2週間に1回、1行でいいので近況をメールするようお願いしました。家庭の状況、職場の変化などお互いに共有でき、気持ちの面で復帰しやすい環境をつくりました。
 育児休業取得の課題に、取得時期と回数があると思います。男性は出産後からの休業になるため、予定より早く産まれる場合は業務の調整に混乱が生じるかもしれません。
 また、複数回の取得や短い期間の取得が認知されていないため、いくつかの事例があると想定しやすくなると感じます。
▲ 上司の課長 森本 貢浩さん
■3人のお子さんを出産、現在フレックスタイム制度で構造解析の業務をこなしながら、子育てに奮闘中!
設計ソリューション部構造解析一課
井内 祐子さん
 育児休業中は、給与が停止されても育児休業給付金と会社からの期末手当があり、経済的に安心して過ごすことができました。現在はフレックスタイム制をとっています。時短勤務と違い残業ができる点で柔軟性のある働き方だと感じています。
 毎日できるだけ早く帰宅するようにしていますが、納期が迫るときは残業で対応することもあります。旦那さんと連携をとりながら、急な残業にも対応しています。
 近くに住む両親の支援に合わせ、旦那さんの協力あってこそ仕事との両立が成り立っています。上司も同僚も、子育てと仕事の両立にはとても理解があり、感謝しています。
▲ 井内 祐子さんと子供たち
上司の課長:佐岡 俊次郎さん
 当課は仕事と家庭の両立に対して前向きに受け入れる体制があり、良い雰囲気だと感じています。個人と社会がともにハッピーになることが、業務をするうえでの大前提だと思います。男性の育児休業は、モデルケースがあるととりやすくなると思います。長期間の休業という思い込みがあり、制度のことを詳しく知らない人が多いため、子育て予備軍の男性には期間や取得回数などを知る機会があるといいと思います。
▲ 左 井内 祐子さん
  右 上司の課長 佐岡 俊次郎さん
 
3. OFF TIMEを充実
  〜 有給休暇の取得実況 〜
 2018年度の当社の有給休暇取得率は69.1%でした。
 5日以上の連休として、年末年始、GW、お盆のほか、電力振替休暇(海の日を含め前後5日程度の一斉休暇)の、4つの連休が年間で設定されています。有給休暇のなかには、ゆうゆう連休※4、記念日休暇※5の制度があります。
※4ゆうゆう連休:2日間連続した有給休暇。土日をはさんだ金曜、月曜の取得なども該当します。
※5記念日休暇:個人の記念日を1日間設定する休暇。内容を会社に申告する必要はありません。
休暇取得推進部門の課長インタビュー
 取得率の高い2つの課に、休暇取得などで工夫していることを伺いました。
■ICTシステム部第一課 取得率75%
課長 眞田 英明さん
 各担当の裁量の幅を大きくしているため、休暇を取得しやすい環境になっています。休暇をとるためには生産性を上げる必要があり、集中することと業務の進め方に工夫を加えることをメンバーに求めています。当課独自の取組みとして、90分間の「がんばるタイム」を導入し、集中できる環境をつくっています。さらに、ポモドーロ・テクニック※6も現在試行中で、生産性向上につながる取組みを積極的に取り入れています。
▲ 課長 眞田 英明さん
※6ポモドーロ・テクニック:短時間の集中作業+休憩を繰り返すことで生産性を向上させるタスク管理手法。
■メカコンポーネントソリューション部第一課 取得率73.6%
課長 野村 雅彦さん
 年間休暇計画表を若い社員順に記入してもらいます。若手の休暇への自由度をあげ、計画的に率先して休めるようにしています。計画表を個人ごとの取得表にまとめ、フォローもしていきます。
 それぞれの組織に合わせた工夫を加えることで、取得率向上につながります。プライベートで必要な時間を確保するためにも、休暇を効果的に利用することを勧めています。
▲ 課長 野村 雅彦さん
4. 風通しの良いコミュニケーションを重視
  〜 当社の取組み 〜
 上司だけでなく、経営層と直接対話するタテのつながり、他部門との業務プロジェクト、レクリエーション、研修などのヨコのつながり、それぞれのつながりを大切にし、コミュニケーションを図れる場が設定されています。
テクノ面談制度で上司と情報共有できる
 年1回キャリアプランなどについて上司と話し合うテクノ面談制度があります。自身の仕事の棚卸しを行い、伸ばしたい知識、技術やチャレンジしたい業務などを上司と共有する場で、毎年度の実施率は100%となっています。
社長、役員が社員教育へ参画する
 社長をはじめ、役員が直接人財育成の場に参画しています。社長、取締役の講義では、これまでの様々な経験を交えながら、先輩技術者としてマインドの醸成を図っています。
▲ 2018年役職任用時研修 社長による講義
社長面談で経営トップメッセージを伝える
 役職任用時などの節目に、社長と1対1で面談をする機会があります。経営トップのメッセージを伝え、従業員の声も直接トップが受け止める場になっています。
▲ 2019年度は道場社長と約30名の社員が社長面談を実施
全社レクリエーションで全従業員同士がコミュニケーションを図る
 全従業員参加のレクリエーションを1991年から毎年実施しています。
 2017年は、就業後に須磨水族園へ全従業員が集結し、ナイトミュージアムとパーティーを楽しみました。
 創立40周年を迎えた2018年は、大阪のテーマパークで家族も招いたパーティーを開き、約600人が参加しました。
▲ 2017年全社レクリエーション
  須磨水族園ナイトミュージアムパーティ
 川重テクノロジーは、これまで培ってきた働きやすくチャレンジングな風土を大切にしながら、時代や社会の変化の中でさらに働き方を進化させる必要があると考えています。従業員にとってのライフイベントを大切にし、納得して働ける職場づくりを今後もめざしていきます。
人事総務部 人事総務課
鳥生 明美
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