近年、世界中で大きな破壊事故が報道されています。特に溶接して組み立てられた機械・構造の破損では金属疲労が原因の大半を占めています。したがって、これらの破損を未然に防ぐことや万一破損が生じても再発を防止することは重要です。
また、最近は使い始めてから長い年月を経た(経年)機械・構造物も急激に増えています。それらは金属疲労などで破壊・破損することなく、一体いつまで使えるのでしょうか? 事前に検証し、安心して使える状態を確保しておくことが不可欠でしょう。
ここでは、その一助となる溶接構造物の疲労評価技術を簡単にご紹介します。
1.溶接部の(金属)疲労とは?
溶接部疲労破壊の未然防止や再発防止を達成するためには、次の要因を把握することが不可欠です。
溶接部の疲労特性はどんな特徴なのか(母材部とは何が違うのか)、溶接部の疲労破壊はどんな現象なのか、そのようになる原因は何か。
項目 | 説明 | 具体例、他 |
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疲労特性 |
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疲労破壊 |
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疲労強度 の 低下原因 |
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溶接部の疲労強度を向上させるためには、溶接ビード止端部をグラインダ等で滑らかな形状に仕上げて応力集中を低減する方法、応力除去焼鈍熱処理を施して表面の引張残留応力を低減させる方法などがあります。効果の目安は既存の疲労設計指針などを参照して得ることができますが、対象とする実構造で定量的に把握するには評価部位を模擬した試験体で疲労試験を行って比較検証することが必要です。
(2)疲労強度・寿命の推定
溶接部の疲労強度評価は疲労限または疲労寿命による判定が必要になります。
項目 | 説明 | 補足 |
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疲労強度 |
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疲労寿命 |
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疲労設計 基準 |
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(3)実構造の疲労寿命・余寿命評価方法
溶接構造に対して疲労寿命・余寿命(経年した溶接構造ではあと何年使えるのか)を推定する場合、応力計測による方法と疲労センサによる方法があります。
評価方法 | 内容 | 特徴 |
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1)応力計測 従来法 |
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2)疲労センサ 当社オリジナルの新しい方法 |
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以上の溶接部疲労破壊の防止、評価技術に関して当社は以下の方法を実施しています。
目的 | 内容 | 方法 |
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未然防止 |
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再発防止 |
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