ねじり疲労試験機を用いることで、金属材料等の素材から、シャフトなどの機械部品まで多様な供試体を対象に、ねじり疲労・耐久試験や、ねじり静強度試験を精度良く実施できます。ここでは本試験機についてご紹介します。
1.ねじり疲労試験機
(1)試験機の仕様
試験機に関する主要な性能・仕様を以下に示します。
総合性能 | 負荷方式 | 電気油圧サーボ方式 |
---|---|---|
最大トルク | 動的±0.5[kN・m]、静的±0.75[kN・m] | |
最大ねじり角度 | ±50[deg] | |
制御 | フルデジタル制御(トルク、角度) | |
試験空間 | フランジ間隔 | 0~1,000[mm] |
トルク中心高さ | 300[mm] | |
テーブル広さ | 幅600[mm]×長さ1,600[mm] |
(2)試験機の大きさ
最長1000mmの広い試験空間を持ち、長尺部品や実機供試体のねじり強度評価、耐久性評価にご活用いただけます。図1に試験機の寸法を示します。
2.活用事例
(1)供試体の例
試験機付属の試験片つかみ具を利用して、金属材料や樹脂材料などの素材を対象に、ねじりに対する基礎的な強度データの取得が可能です。図2に標準的な丸棒試験片の一例を示します。また、取合い治具を製作して、各種の実機部品を試験に供することも可能です。
- 各種軸材料(鋼、樹脂、他)のねじり疲労特性の取得
- 各種軸構造(穴、段、スプライン、他)のねじり疲労強度特性の取得
- 各種軸継手(カップリング、他)の耐久性試験
(2)試験データの例
高精度な駆動・制御システムを有する試験機なので、信頼性の高い強度データを取得できます。図3に鋼材の疲労試験結果の一例としてS-N線図(応力振幅と破断繰返し数の関係)を示します。また、図4に鋼材の静強度試験結果の一例としてT-θ線図(トルクと角度の関係)を示します。(なお、図3と図4の縦軸目盛は社外秘により無表示とさせて頂きます)