汎用高速制御装置とは
川崎重工では、幅広いニーズにマッチした制御装置とソフトウェア開発環境を独自に開発・提供してきました。
汎用高速制御装置は、そのような従来の提供品に、
- ラインナップ(高機能CPUボードや多機能通信ボード)
- ソフトウェア開発(グラフィカルオペレーション)
- ソフトウェア開発環境(メンテナンスの実現)
を新たに加えたものです。
汎用高速制御装置が解決する問題点と、その効果
1.多重化システム構成を実現
- バックアップ制御システムにより耐故障性を向上。
- 相互制御装置間監視機能により信頼性を向上。
- リモートI/O搭載CPUによりローカルF/B制御が可能に。
2.強力なGUI機能による開発環境を標準化
- 制御ソフトのビジュアル表示により操作が簡便に。
- サーボとシーケンスの連携を実現。
- オンラインでソフト設計、調整が可能に。
汎用高速制御装置の特徴
- 大規模から小規模まで対応できるハードウェアラインナップ
- EthernetやCANなどによるオープンネットワーク対応
- グラフィカルユーザインタフェースによるソフト開発
- 柔軟にI/Oを構成可能――VME,PC/104等の汎用規格
- 複雑な制御処理の開発効率化/実装を実現――開発環境の社内開発
- RAS(Reliability Availability Serviceability) 機能による自己診断
- 2重化、3重化対応(内製CANボード、リモートI/Oによる冗長系構成)
適用分野
実績350セット以上
[適用項目]
船舶用制御装置、LNG船用ボイラ制御装置、車体傾斜制御装置、低速作業車自動操舵制御装置、各種ガスタービン制御装置、ジェットエンジン試験装置、クレーン制御装置、アクティブ防振制御装置(車両等)、大規模立体駐車場制御装置、FRPプレス制御装置、各種製鉄機械制御装置、線型加速器・超精密アライメント制御装置(放射光施設向)、リアルタイムシミュレータなど
構成機器の仕様
標準ボード
種類 | 仕様 |
---|---|
大規模向け CPUボード |
名称:1MZ(VMEbus準拠のダブルハイトボード、イーサーネットインターフェース) CPU:VR4310(160MHz)64M SDRAM,64M Flash |
中小規模向け CPUボード |
名称:KCC-CPU-01(PC104拡張バス搭載、イーサーネットインターフェース) CPU:SH-4(162MHz)16M SDRAM,4M Flash |
DIOボード | リレー入出力、オープンコレクタ出力、TTL入力 |
A/Dボード | 12ビット分解能A/D変換器を16チャンネル搭載 |
D/Aボード | 12ビット分解能D/A変換器を16チャンネル搭載 |
フィルタボード | 32チャンネルアナログローパスフィルタ回路搭載 |
サーボボード | エンコーダインタフェース、D/A変換器搭載(4軸分のサーボ制御が可能) |
RASボード | 停電検出機能(±5V,±12V,±15V,±24V,AC100V)を搭載 |
通信ボード | CAN(4ch),RS-422(8ch)による通信が可能 |
リモートI/O | FLEX2000で実現(内蔵CPUで分散制御が可能) |
ソフトウェア仕様
タ | ゲ ッ ト |
制御装置 | OS | 制御ソフト プログラミング言語 |
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大規模向け | 1MZ | ITRON系 | ・ブロック記述(Block Editor) ・ラダー記述(Block Editor) ・C言語(gccクロス開発) |
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中小規模向け | KCC-CPU-01 | ITRON系 | ||
簡易試験用 | PC(パソコン) | Windows |