当社では、船舶や海洋構造物等のように海水環境で使用される塗装や、橋梁等のように大気環境で使用される塗装の性能評価を実施しています。
塗装の性能評価は、大きく分けて塗膜の物性評価と塗装の性能評価試験に分類されます。
1.塗膜の物性評価
JIS K5400に準拠した塗膜の付着性の測定例を以下に示します。
(1)碁盤目法
塗膜表面にカッターナイフで碁盤目状に切り傷を入れ、剥離したマス目で付着性を評価する方法です。
(2)付着強さ
塗膜表面に治具(φ20mm)を接着剤にて貼り付け、引張試験機で引き剥がした際の最大荷重を測定して付着強さを求める方法です。
また剥離面を観察して付着強さの弱い層を判定できます。
上記の付着性以外に、JIS K5400に規定されている塗膜の耐衝撃性試験、鉛筆硬度測定などの物性評価も行っています。
2.塗装の性能評価試験
塗装の性能評価試験例を以下に示します。
(1)海洋環境の耐食性評価試験
- 塩水噴霧試験、海水浸漬試験
(2)大気環境の耐食性評価試験
- 複合サイクル試験(塩水噴霧⇔乾燥⇔湿潤のサイクル)
(3)紫外線劣化による変色性評価試験
- メタリングウェザーメーター試験
上記以外に各種溶液(薬品等)の浸漬試験も可能です。塗装の性能、耐久性の総合的な評価や、塗装条件の選定に活用できます。