はじめに
皆様、身の回りの装置や工業製品が故障してしまい、その不具合調査を進める際に損傷部品の使用環境温度を把握することができず困ったことはありませんか?
実は高分子材料の中には暴露されたときの温度履歴を記憶できる材料があります。このような材料が損傷部品の周辺にあれば、その材料について温度履歴解析を行うことで使用環境温度を推定できる場合があります。
事例
■温度履歴解析による使用環境温度の推定
この事例では、損傷部品の周辺の結束バンドについて温度履歴解析をすることで、損傷部品の使用環境温度を推定しました。温度履歴記憶材料の熱履歴温度を計測した後、温度校正材料で温度補正を行ったところ、当損傷部品の使用環境温度は94℃と推定されました。