はじめに
油に関するトラブル解決に向け、原因調査から評価まで、お客様のニーズに合わせたトータルソリューションを提供いたします。
不具合別の調査
トラブル
劣化調査/各種物性測定
JISで規定された各種物性測定が可能
適用例
- 使用オイルの劣化程度を把握し、適切な交換時期を判断
- 使用燃料/オイルが、求める物性や規格を満たしているかを調査
- 機械の異常発生時に、オイルの劣化や適正を調査
物性測定項目例
- ・比重(密度)・動粘度・全酸価・全塩基価・水分・不溶分
- ・引火点 ・流動点・くもり点・色相・発熱量 など
デジタル熱量計
オイルの変色例
トラブル
機械の故障予知診断
異常予知診断が可能
適用例
●HIAC液中微粒子計測器では
- 汚染粒子の量を分類する規格(NAS1638のNAS等級/ISO4406のISOコード)を測定
- 潤滑油の汚染管理(特に油圧関連)
- 機械・設備などの異常予知診断(フェログラフィ、SOAP分析を併用)
- フラッシング前後の装置内清浄状況の把握
HIAC液中微粒子計測器
●フェログラフィ分析装置では
- 潤滑油や作動油中の磨耗粉の量・大きさ・形状・色などの測定・観察により、機械部品の磨耗による故障を予知診断
- 異常が検出された試料は光学顕微鏡で磨耗発生の来歴を推定
- 磨耗粒子の色の変化や偏向観察により組成や材質を推定(別途元素分析による材質推定も可能)
フェログラフィ分析装置
正常磨耗粒子
原因:表面薄層の剥離
切削磨耗粒子
原因:砂粒などの混入
トラブル
油分の定量
試料に含まれる(付着している)油分量の定量が可能
適用例
- 排水の管理(基準値を満たしているか)
- 冷却水へのオイル/燃料などの混入量調査(不具合調査など)
- 製造部品の残留油分量調査(脱脂洗浄ができているか評価)
- 洗浄液中の油分量調査(洗浄能力の評価)
油混入量調査
残留油分調査
油分定量方法
- ヘキサン重量法
- 溶媒抽出 ー 赤外吸光光度法
- 溶媒抽出 ー GC/FID法
赤外分光分析装置
GC/FID装置
トラブル
油種の調査/異種油の混入調査
燃料・オイル・グリスの種類の調査が可能
適用例
- 排水、冷却水系統などに油が混入した際の混入油種と出所の調査
- 推奨油と同じ銘柄の油が使用されているかを調査
- 製品に付着した油状物質が残留加工油であるか、加工後に付着したものかを調査
- 燃料油に潤滑油が混入、またはその逆が発生していないかを調査
- 使用潤滑油に他銘柄の潤滑油が混入していないかを調査
油種の調査方法
●赤外分光分析では
油種が完全に不明な場合に、鉱油系、エステル系、植物油系、シリコーン系、フッ素系、リチウムグリスなど、大まかな油種に分類可能●ガスクロマトグラフ質量分析では
燃料油の種類の判別、鉱油系潤滑油の銘柄判別、エステル系合成油の銘柄判別など、赤外分光分析ではわからない詳細な油種の判別が可能
ガスクロマトグラフ質量分析装置
トラブル
元素分析
試料に含まれる元素の定性・定量分析が可能
適用例
- オイルフィルタの目詰まりの発生原因がオイル由来物質か異物・磨耗粉の混入かを調査
- オイル/グリス中に発生した固形物がオイル由来のスラッジか異物・磨耗粉の混入かを調査
- オイルに含まれる添加物(P系、Zn系、Ca系など)を調査
- グリスの増ちょう剤が何系(Li系、Ca系、Ba系など)の金属せっけんか
を調査
元素分析方法
- プラズマ発光分析装置
- 蛍光X線分析装置
プラズマ発光分析装置
蛍光X線分析装置